イギリスが誇る正統派スーツブランドとは

2011.05.26

日本語の「背広」の語源になったといわれている街、ロンドンのサヴィルーロー。ここに店を開く紳士服店の名門が「HenryPoole」(ヘンリー・プール)だ。1806年からこの地で営業をはじめたのは、初代ジェームズ・プール。ナポレオン時代のことで、彼のつくった軍服の出来があまりにすばらしかったことで注文が殺到し、これをきっかけに独立したのだ。ワーテルローの戦いのころは、すでに軍服専門のテーラーとして名を挙げていた。それが2代目ヘンリーの時代になって、のちにエドワード7世となる皇太子のスーツをつくったことで王室御用達となり、現在のブランドに名を残すこととなったのである。ほかにもこのころは、ナポレオン3世、チャールズ・ディケンズなどもここのスーツがお気に入りだった。奇をてらうことなく、あくまでオーソドックスにデザインされる正統派ブリティッシュスーツのスタイルは、ヘンリーの時代からつくりつづけられているもの。それは決してヘンリー・プール風というものではなく、顧客の希望にあわせたスーツづくりを基本としている。採寸から最高の素材を使っての仕上がりまで7週間をかけるため、価格はそれを反映したものになるが、質の高さ、着心地のよさは保証つきだから、世界23か国の御用達を受ける正統派である。