工事管理の料金と設計料は比例関係にある。たとえば、設計料二〇〇万円をかけ、数十枚の詳細な設計図書がある場合、工事管理のために建築士は二〇回から四〇回、現場に赴く。そうすると、工事管理料は約一〇〇万円になる。一方、同じ規模の住宅で設計料を節約し、無資格のアルバイトやパートに実費二万円で簡易な設計図書だけを作成してもらった場合、工事管理もアルバイトやパートの者が一回か二回、現場に赴く程度となる。内容的にも「六畳の部屋が六畳として造られているか」「トイレは忘れずに造られているか」という程度である。
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何しろ図面が粗末なため、粗末な工事管理しかやりようがない。結局、工事管理料は設計料の半分の一万円程度となる。これが一般に、工事管理に掛かる費用は「設計料の半分程度の額」といわれる背景である。したがって、「設計はとくに凝るつもりはないので設計料は節約をしようと思う。しかし、欠陥住宅を防止するため、第三者の建築士にはきちんと工事管理料を支払い、しっかりと工事管理をしてもらおう」と考えても、詳細な設計図書がなければ、たとえ十分な工事管理料を支払っても、建築士は簡易な設計図書を手に、不正と思われる工事を指をくわえて見ているだけに終わる。