住宅問題が「古くて新しい」理由

2011.12.31

住生活基本法を上位法として、今日、居住不安にさらされている人たちを対象とした住宅セーフティネット法(住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律)やホームレス自立支援法(ホームレスの自立の支援等に関する特別措世法)とどう関係するかなども、明確に触れられてもいません。つまり、居住の場を追われた人たちをどうするかが法制度ではきちんと整理されていないのです。ここに、年越し派遣村に大勢の人たちが集まらざるをえなかった理由の一つが存在したのでした。

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住宅問題が長期的に見て「古くて新しい問題」であり続けている大きな理由として、次のようなことが指摘できます。すなわち、住宅政策の役割とは本来、国民の人権としての居住権を保障するうえで社会政策の一環として展開されなければならないはずです。しかし日本では、それが経済政策を補完するものとして位置づけられ、かつ展開されてきたのです。とくに高度成長期以降の小渕、橋本内閣が景気対策として住宅政策を利用した様相には目に余るものがありました。景気浮揚につながらない施策は無視され、景気刺激に直結する世帯向けの持ち家取得策だけが重視されました。ここに、今日直面している住宅問題の遠因の一つがあるといっていいでしょう。